報 告

 第18回大分緩和ケアの夕べ

日   時  : 平成20年4月16日(水)
場   所  : アステム 4階 大会議室
参加人数 : 142名 
         医師12名、看護師102名、薬剤師8名、その他20名 



 【 講演内容 】

『 こころの痛みをやわらげたい』
〜 がん終末期におけるハウトケア 〜


演者: 岩崎 瑞枝 氏
    (JST−RISTEX「脳科学と社会」研究開発領域研究員/
     ファイナルステージを考える会:代表世話人(福岡))


 【 講演要旨 】

 言葉が使えないときや言葉だけでは伝わらないとき、「触れること」で相手の緊張感を解き、気持ちをほぐすことが出来るようです。そう実感するようになったのは、「ハウトケア」と名前をつけて、手足のマッサージをがん末期の患者さんにするようになってからです。このマッサージを受けた医師の没後の病床記に以下の記載がありました。
『私は「ハウトケア」を受けながら、仏教の「悲」の心を考えていた。人の悲しみを一緒に呻くのだ。あなたの気持ちはよくわかる、辛いね、でも私にはどうしてあげることもできない…。との思いを込めて、手に手を重ね、肌をさすりながら深いため息を漏らすのだ。「ハウトケア」とはまさに悲の心の実践、慰めの実践である。』
手で触れることは心と体が一体となって働くので言葉以上のものを伝えられるのかもしれません。簡単なマッサージですので、是非皆様のコミュニケーションのツールに加えていただければと願っております。