報 告

 第1回大分緩和ケアの夕べ

場   所  : 全日空オアシスタワー3F
参加人数 : 294名 
         医師 51名、看護師 184名、薬剤師 40名、その他 19名

第1回はオアシスにて294名と、予想の3倍近くの医療者で会場に入りきらないほどであった。
医師や看護師のみならず、薬剤師も40名と多く参加し、さらに理学療法士などの参加もあり、緩和ケアらしく、多業種の医療者が集まり、熱心な討議が行われた。


 【 講演の要約 】


○ 前座(約10分間)

大分のがん終末期医療の現状
演者: 山岡憲夫 (大分緩和ケアの夕べ 代表、大分ゆふみ病院 院長)

 大分県では平成16年の癌での死亡は約3500名で、増加傾向にある。このうち、緩和ケア病棟は2施設で36床のみで、年間約250名しか治療ケアできない。また、在宅も少なく(5%未満)、癌患者の90%以上は一般病院で死亡しているのが現状である。このため、一般病院ほど、癌終末期の緩和ケアをしなければならない。このため、一般病院での緩和ケアの知識の取得は必須である。
 終末期の緩和ケアとは、疼痛治療が第一だが、その他の症状(呼吸困難など)や、こころのケア、家族ケアなど多岐に渡る知識の習得が必要である。大分緩和ケアの夕べでは、これらの項目を専門の講師をお願いし、勉強するために創られた会である。


○ 主演題(約65分間)

癌性疼痛管理:知っておきたい疼痛治療の基本と実際
講師: 服部政治 (大分大学医学部痲酔科、緩和ケアチーム代表)

<講演内容>
 1) はじめに
 2) 痛みとは
 3) がん性疼痛の管理(総論)
 4) がん性疼痛に使用する鎮痛剤
 5) オピオイド使用の基本
  a) タイトレーション
  b) オピオイド製剤の使い方と調節方法
  c) オピオイドの変更(オピオイドローテーション)
  d) オピオイド注射薬の使用方法(PCA)
  e) 投与経路変更の利点と実際の症例
 6) 世界でのオピオイド使用現況
 7) まとめ

 痛みの定義から分類、痛みの生理、また、がん性疼痛治療の目標、WHOの三段階方式、また、NSAIDsから鎮痛補助剤、各モルヒネの特徴と使用方法の詳細や副作用対策など講義された。また、オピオイドローテーションやPCAなど、また、硬膜外やくも膜下よりのオピオイド使用の実例と利点など、丁寧な講演であった。


<会場から質問>

1)「オピオイドに適量やオピオイドの極量はあるのか?」(看護師)
講師の答え: オピオイドには極量はなく、痛みがあがれば多くの量を使って良いです。
         ただ、硬膜外やクモ膜下より投与すれば、量は1/10以下となり、投与方法を変えるのも良い

2)「当院ではオピオイドはオキシコンチンの1種のみであるが、次にオピオイドとして何を追加すればよいのか?」(薬剤師)
講師の答え: 除方剤は1種類のみでもよいが、レスキューとしてオプソなどが必要である。デュロテップはあるのですね。

3)「癌患者さんのリハビリをしていますが、どれくらい動かしてよいのでしょうか?」(理学療法士)
講師の答え: どこが悪いかで違いますが、痛みが取れていれば動かしても良いでしょう。
司会者(山岡): 終末期の患者さんにもリハビリはとても大切であり、これをする事で生きる意欲がわきます。ぜひ、理学療法士さんも、緩和の世界へ進出してください。